田辺ファーマ株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役CEO:原田明久、以下「田辺ファーマ」)は、エダラボン事業の日米を含むグローバルでの権利を塩野義製薬株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役会長兼社長CEO:手代木 功、以下「塩野義製薬」)へ譲渡することについて、両社の取締役会で決議されたことをお知らせします。本譲渡に関する契約(以下「本契約」)を2025年12月22日に締結しました。これに伴い、米国については田辺ファーマの米国グループ会社Tanabe Pharma America, Inc(本社:ニュー・ジャージー州)がRADICAVAに関する事業会社(以下「RADICAVA事業会社」)を新設し、塩野義製薬の米国グループ会社Shionogi inc.(本社:ニュー・ジャージー州)が完全子会社化します。

 

田辺ファーマは、今回の譲渡により財務基盤を強化し、臨床パイプラインへの戦略的投資やこれから打ち出していく将来ビジョンに沿った新たな機会の創出を可能にします。
これにより日本の市場への再投資を促し、導入や研究開発を通じたパイプライン拡充をもって、日本の事業基盤を強化することになります。
また、塩野義製薬のプラットフォームにエダラボン事業が加わることで、同社は希少疾患領域における強力な基盤を確立し、規制当局の承認取得後には、より多くの患者さんに治療を提供できるようになります。

 

当社グループは本契約に基づき、対価として、手続き完了時に総額2,500百万ドルを受け取ります。加えて、一定の条件を満たした場合には、将来の売上に応じたロイヤルティを受け取ります。
米国においては、新設するRADICAVA事業会社がShionogi Inc.の完全子会社となり、事業を承継します。完全子会社化の日程は、2026年4月1日以降(予定)です。本契約については規制当局の承認が必要となります。日本を含む米国以外の地域の承継時期については、今後検討し決定してまいります。
また、本契約によって現行のサプライチェーンや製品の供給状況に、変更は生じない見込みです。

 

田辺ファーマは、「病と向き合うすべての人に、希望ある選択肢を。」のMISSIONのもと、希少疾患を含めたアンメット・メディカル・ニーズに応える医薬品を自社開発や他社等とのパートナリングを通して患者さんへ提供できるよう取り組んでいきます。

アドバイザーについて

本件に関する田辺ファーマのメイン財務アドバイザーはCenterview Partners LLC、法的アドバイザーはRopes & Gray LLCです。塩野義製薬の法的アドバイザーはCleary Gottlieb Steen & Hamilton LLPです。加えて、ゴールドマンサックスも田辺ファーマに財務アドバイスを提供しました。また、バンク・オブ・アメリカはベインキャピタルの財務アドバイザーを務めました。

エダラボンについて

エダラボンは、田辺ファーマが創製したフリーラジカル消去剤の一般名であり、脳梗塞急性期の治療薬として、2001年4月に厚生労働省から承認され、国内では「ラジカット®」の製品名で販売しています。ALSの適応症については、2015年に日本で効能追加の承認を取得して以降、韓国、米国、カナダ、スイス、インドネシア、タイ、マレーシア、オーストラリアおよびブラジルで上市しています。日本および韓国では「ラジカット®」の製品名で、それ以外の国では「ラジカヴァ」の製品名で販売しています。
エダラボンは注射剤として上市し、その後、経口投与が可能な経口懸濁剤を開発して、患者さんの治療選択肢を広げました。

お問い合わせ先

 

田辺ファーマ株式会社 CEOオフィス PRグループ
TEL:06-6205-5119