田辺ファーマ株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役CEO:原田明久、以下「田辺ファーマ」)は、2025年11月20日にIgG4関連疾患の再燃抑制の効能について承認取得した「ユプリズナⓇ点滴静注100㎎」(一般名:イネビリズマブ(遺伝子組換え)、以下「ユプリズナⓇ」)について、実臨床下での長期有効性および安全性を明らかにするため、2026年3月24日より前向き観察研究「4SigHT研究」(jRCT1031250749)を開始し、このほどプロトコル論文を発表しました。
本研究は、全国40共同研究施設での実施を予定としており、目標研究参加者数100例として、2032年12月31日まで実施します。臨床的再燃や治療実態、有害事象、臓器別再燃・寛解の状況などを前向きに収集・解析します。
IgG4関連疾患は、複数の臓器で腫大、結節・肥厚性病変や線維化を伴う進行性の疾患であり、寛解と予測不能な再燃を繰り返すことが特徴です1)2)3)。IgG4関連疾患の正確な発症機序は不明ですが、B細胞、特にIgG4 陽性の形質芽細胞や形質細胞が主な要因である可能性が示されています4)。
本疾患は、全世界で10万人中5人と推定される希少疾患であるため、承認取得後も長期有効性および安全性を継続的に観察研究していくことは、患者さんの治療や疾患の理解に役立つと考えています。
田辺ファーマは、「病と向き合うすべての人に、希望ある選択肢を。」のMISSIONのもと、アンメット・メディカル・ニーズに応える医薬品の提供を通して患者さんや医療関係者の皆さんへ貢献したいと考えています。
■ユプリズナⓇについて
ユプリズナⓇは、基礎疾患の進行に関与する形質芽細胞および一部の形質細胞を含む自己抗体産生CD 19陽性B細胞を標的として、持続的に枯渇させるヒト化モノクローナル抗体(mAb)です。患者さんは、初回投与の14日後に2回目の投与を受け、以降初回投与から6ヵ月ごとに1回の投与を受けます。
日本では2021年に「視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防」を適応症として製造販売承認を取得し販売しており、2025年11月にIgG4関連疾患の再燃抑制の追加効能を取得しました。
■IgG4関連疾患について
IgG4関連疾患は、慢性、全身性、免疫介在性、線維化を伴う炎症性疾患で、複数の臓器で腫大、結節・肥厚性病変を形成します1)。IgG4関連疾患の正確な発症機序は不明ですが、B細胞、特にIgG4 陽性の形質芽細胞や形質細胞が主な要因である可能性が示されています4)。また、時間の経過とともに新たな臓器に連続的または同時に影響を及ぼす進行性疾患であり、寛解と予測不能な再燃を繰り返すことを特徴として、症状の有無にかかわらず、永続的な臓器障害を引き起こす可能性があります2)3)5)。B細胞はIgG4関連疾患の発症機序において中心的な役割を果たし、CD19発現(CD19+)B細胞が炎症および線維化プロセスを促進して、疾患活動性に寄与する他の免疫細胞と相互作用すると考えられています1)5)。
有病率は全世界で10万人中5人と推定されています。IgG4関連疾患の典型的な発症年齢は50–70歳であり、病変部位によって異なりますが、IgG4関連疾患全体では女性よりも男性での発症が多いという報告があります2)。
- 論文名:Inebilizumab for Treatment of IgG4-Related Disease. DOI:10.1056/NEJMoa2409712
- 論文名:IgG4-related disease: Changing epidemiology and new thoughts on a multisystem disease. DOI:10.1016/j.jtauto.2020.100074
- 論文名:Predictors of disease relapse in IgG4-related disease following rituximab. DOI:10.1093/rheumatology/kev438
- 論文名:B lymphocytes directly contribute to tissue fibrosis in patients with IgG4-related disease. DOI: 10.1016/j.jaci.2019.07.004
- 論文名:IgG4-related disease: an update on pathophysiology and implications for clinical care. DOI:10.1038/s41584-020-0500-7
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