地域環境や生態系を保全するため、医薬品の研究・製造において環境汚染を防止することは重要です。当社グループは、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音・振動、悪臭などの公害防止に取り組んでおり、各拠点では法定排出基準よりも厳しい自主基準を設定し、適切な管理を行っています。
また、環境中期行動計画25-30において環境汚染防止に関する目標を定め、各種施策を推進しています。PRTR対象物質やVOC(揮発性有機化合物)については、外部への漏えい防止と環境への排出量削減に努めています。
COD排出量削減目標
COD排出量を2023年度比で2030年度までに2t削減(グローバル)
当社グループは、燃料を使用するボイラー、冷温水機、発電機等の運転時間を短縮することで、ばい煙の発生を抑制しています。
国内拠点では概ね、ばい煙発生機器の燃料を油類からガス類に転換しており、ばい煙中の大気汚染物質濃度を低下させています。
また、海外拠点のばい煙発生設備においても、各国の規制強化に対応し、必要に応じて機器の改良や更新を進めることで、環境汚染対策を強化しています。
大気汚染物質排出量(グローバル)
当社グループの生産・研究拠点から排出される有害物質等は、可能な限り産業廃棄物として外部処理することで、排水への混入を抑制しています。また、排水は放流前にpH調整や浄化処理を行い、排出基準を遵守しています。
特に、田辺ファーマファクトリー(小野田工場、吉富工場)およびミツビシ タナベ ファーマ インドネシア※(バンドン工場)では、工場内の排水処理設備で適切に処理することにより、公共用水域の排出基準を遵守しています。また、国内2工場では、排水のpH、COD、窒素、リンを連続測定し、異常を検出した場合には直ちに放流を停止して予備貯水タンクへ貯留する措置を講じています。
2025年度のCOD排出量は7.1tで、2023年度比4.7t削減しました。
※ 2026年10月より、ミツビシ タナベ ファーマ インドネシアはタナベ ファーマ インドネシアに社名を変更しました。
公共用水域への環境負荷量(グローバル)
当社グループが土地を所有している国内拠点については地歴調査を実施し、土壌汚染のリスクを特定しています。また、これまで土壌調査にて土壌・地下水の汚染が確認された場合は、行政に届け出て適正な対応を実施しています。
当社グループ国内拠点では、関連法令に従い、騒音・振動・悪臭のモニタリングを実施しており、設定した基準内であることを確認しています。
当社グループでは、化学物質排出把握管理促進法に基づき、当社施設で取り扱うPRTR対象物質の取扱量および環境への排出量を管理するとともに、監督官庁へ適正に届出を行っています。
研究所から排出されるPRTR対象物質を含む有機廃溶媒は、すべて産業廃棄物として処理し、公共用水域への排出を最小限に抑えています。
VOCについても取扱量および排出量を管理するとともに、回収設備を整備し、環境への排出量削減に取り組んでいます。
また、製造工程の改善を進めることで、対象有機溶媒の使用量削減に努めています。
2025年度は生産数量の変動等により国内におけるPRTR対象物質の大気および公共用水域への排出量は合わせて0.9tとなり、2023年度比で50%増加しました。
PRTR対象物質(国内)
VOC(PRTR対象物質を除く)(国内)
当社グループの国内拠点では、高濃度PCB(ポリ塩化ビフェニル)使用機器の処分をすべて完了しました。
一方、低濃度PCB廃棄物については、経済産業省からの通知(2022年3月31日)も含め、確認調査を実施しており、処分期限である2027年3月までにすべての処分を完了する予定です。
当社グループの国内拠点では、石綿障害予防規則に基づいて過去に吹き付けアスベストの調査を実施し、該当するものについて飛散防止措置を実施しています。また、事業所再編に伴う建屋の解体・改修工事においては、撤去する吹き付け材、保温材、建材などについてアスベストの有無の調査や、調査結果の行政への報告など適正な法対応を実施しています。
当社グループでは、多様なモダリティを志向した創薬研究に取り組んでおり、さまざまな研究材料や試料を取り扱う機会が増えています。遺伝子組換え生物の使用にあたっては、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)」等の関連政省令に基づく社内規程を設定し、これを遵守するとともに、社内審査委員会にて拡散防止措置等の事前審査を受けることで、環境中への拡散を未然に防止しています。
また、病原体およびこれらを含有する可能性のある研究材料や試料の使用にあたっては、「感染症の予防および感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」等の法令に基づく社内規程を設定し、病原体等の漏えいを未然に防止しています。